安倍晋三首相の辞任表明を受け、 2020年9月14日に行われた自民党総裁選に立候補していた石破茂氏。
しかし、石破茂氏はこれまでの裏切り行為からなかなか支持を集める事が難しかったようです。
今回は石破茂氏について
- 石破茂は裏切り者で人望がない?
- 石破茂のこれまでの裏切り行為とは?
という点に注目をし、調査をしました!
石破茂氏が人望がないというのは本当なのか?石破茂氏が行った裏切り行為の内容とは?
噂の真相を探っていきます!
石破茂は裏切り者で人望がない?
まずは、石破茂氏のプロフィールをみていきましょう。
生年月日:1957年2月4日
出身地:鳥取県八頭郡八頭町(旧郡家町)
所属:自由民主党
現職:予算委員会委員
選挙区:鳥取1区
当選回数:11回
石破茂氏の現在に至るまでの当選回数は11回。
鳥取1区(1996年までは鳥取全県区)の議席を長年に渡り守り続けるベテラン議員です。
石破茂氏は2008年・2012年・2018年の3回、総裁選挙への出馬をしていますが、いずれも敗北しています。
しかし、石破茂氏は2020年9月に行われる自民党総裁選挙へ、再び出馬することを表明しました。
今回は、安倍晋三首相の任期途中での辞任による緊急の選挙にあたるため、簡易型の総裁選となることが濃厚になっています。
簡易型総裁選戦は、緊急時などに適応される選挙の方式です。
通常の総裁選は、全788票による投票が行われます。
しかし簡易型の総裁選では、全国の党員・党友による投票を省いた394票の国会議員票と、都道府県連に各3票割り当てられた141票の計535票のみで投票が行われます。
両院議員総会で決する535票の「簡易型」だと国会議員以外は県連代表しか投票権を持たず、いわゆる地方票の割合も小さくなります。
引用:Y!ニュース
地方での支持が厚い石破茂氏にとって簡易型の選挙は不利になるため「石破潰し」の意味合いもあるのでは?と、派閥内では出馬を反対する声もありました。
その噂について、石破茂氏は皮肉を交えながら、次のような見解を述べています。
「潰しとか殺しとか物騒な言葉が飛び交ってますが、総理が次の総理に選ばれるまで全力で執務するとおっしゃってるのに、総裁選挙やったら政治空白生まれるというのは総理に失礼」
さらに石破茂氏の出馬に対しては、辛辣な意見も出ています。
元政治家で現在はタレントとして活動をする杉村太蔵さんは、テレビ番組で次のような発言をしています。
次期総裁について「この人だけは絶対ならない」と、石破茂氏の名前を挙げ、次のように話し始めました。
「やっぱり振り返りまして石破さんは今回、安倍さんを相当追い詰めたと思いますよ、背後で。しかも、至近距離で何十発も打ち込んだと。」
引用:スポーツ報知
このように杉村太蔵さんが鉄砲になぞらえコメントをした裏には、2020年7月の石破茂氏の発言があります。
(後ろから鉄砲ではなく前から撃っているのではと問われ)政権をおとしめようとか、そんな話ではない。批判を「後ろから鉄砲を撃つな」と言うのは、例えばこんな戦争してはいけないと太平洋戦争の時に大勢の人が言ったら、「非国民」とレッテルをはられた。そういう一言で言論を封殺するのは、正しい民主主義のあり方だと思っていない。
引用:朝日新聞digital
上述のように石破茂氏は、時に自身が所属する政党に対しても厳しく、そして鋭い切り口で批判することでも知られています。
石破茂氏が、政権批判とも取られかねない発言を繰り返す理由は何なのか?
その答えとなるようなインタビューを見つけました。
2019年3月に行われたインタビューで「安倍批判を続ける信念はどういうものか。」という趣旨の質問を受けた、石破茂氏。
その時の回答は次の通りです。
特に安倍批判をしているつもりはありません。ただ、自民党は国民政党なんです。国会議員だけの党じゃない。党員がいて、地方組織があって、それで成り立っている政党なんです。
(中略)
その多様な意見をいろいろなところで伺って、自分の中で咀嚼・消化し、議論をするために国会議員は存在しているのです。だから私は、国会議員の当たり前の仕事、自民党所属議員として当然のことをしているだけです。
引用:JB press
政党に対し厳しい発言をすれば、党内からは冷ややかな目で見られることは承知のことでしょう。
しかし「議員として当然のことをしているだけ」と言い切っていますね。
そんな石破茂氏の座右の銘は「鷙鳥不群」です。
鷙鳥不群=鷙鳥は群れず(しちょうは群れず)
大義を持つ人はあえて孤高の道を選ぶという意味の言葉
この言葉の通り、多数に追随することなく自らの信念を貫く石破茂。
人望が無い・裏切り者などと言われてしまうこともありますが、時にはこんな政治家がいてもいいのかもしれませんね。
石破茂の裏切りの歴史が酷かった!
石破茂氏が裏切り者・人望が無いと言われる理由は、厳しい発言だけが原因ではありません。
石破茂氏は現在までに、
- 自民党
- 改革の党
- 自由改革連合
- 新進党
- 自由党
と転属を繰り返しています。
その姿は餌を求め島々を巡る渡り鳥のようと言われ、皮肉を込め「政界渡り鳥」とも呼ばれているのです。
石破茂氏がどのようにして政界を渡り歩いてきたのか、裏切り行為と言われているエピソードも含め紹介していきます。
①初当選で田中角栄を裏切り!
1986年の衆議院議員(第38回総選挙)で初当選を果たした、石破茂氏。
出馬のきっかけは、父の友人であった元首相の田中角栄氏の勧めでした。
当然、選挙も田中派から立候補すると思われていました。
しかし実際には中曽根派から出馬し、見事当選を果たしたのです。
- すでに、政界での田中角栄氏の影響力が落ちていた
- 選挙の前年に、田中角栄氏が病気倒れた
以上の理由により、田中派<中曽根派と考えたのでしょう。
このことから、石破茂氏は田中角栄氏を裏切ったと言われています。
②党の立て直しを図る森喜朗を裏切り!
1993年、自民党は与党に転落すると、石破茂氏は自民党を離党します。
その時、当時自民党幹事長を務めていた森喜朗氏に対して放った一言が、自民党への裏切りであると言われ、批判を受けました。
「私はね、政権与党にいたいんです。自民党の歴史的使命は終わった」
石破茂氏側に何かしらの信念があったにせよ、この発言を受けた森喜朗氏が裏切りと感じても仕方のない発言ですね。
この発言が、森喜朗氏への裏切り行為と言われています。
③新進党離党時、小沢一郎を裏切り!
石破茂氏は自民党を離党した後、2つ会派を経て「新進党」へ入党します。
新進党の代表幹事である、小沢一郎氏の考えに共感し入党を決めたかのように思えた石破茂氏ですが、党首選では別の議員に付きました。
そして、その議員が敗れ小沢一郎氏が党首となると「考え方が違うと」として、衆議院議員総選挙を前に新進党からの離党を決めてしまうのです。
これの行動が小沢一郎への裏切り行為と言われています。
④派閥に入れてくれた伊吹文明氏を裏切り!
新進党離党後の翌年(1997年)に自由民主党に復党した石破茂氏。
その頃すでに「裏切り者」のレッテルを貼られていた石破茂氏は、なかなか所属する派閥が決まりませんでした。
しかし、伊吹文明氏の厚意により伊吹派に所属することになります。
しかしその後自身の入閣が決定をすると、伊吹派を離脱してしまいます。
石破茂氏が発言した離脱の理由は、以下の通りです。
「閣僚が派閥に属するものはいかがなものか、派閥は旧態然としていると思いますよ」
この恩を仇で返すような発言が、伊吹文明氏への裏切り行為と言われています。
そしてこの時、派閥政治を批判したのにも関わらず、石破茂氏は自身の会派「水月会」を立ち上げます。
それにより、伊吹派離脱時の石破茂氏の発言への批判は、さらに高まることとなりました。
⑤麻生降ろしに加担し、麻生太郎を裏切り!
2008年9月から2009年9月まで続いた麻生政権は、支持率低迷に悩まされた政権でした。
野党だけでなく党内からも麻生太郎氏の退陣を望む声があがり、いわゆる「麻生降ろし」の動きが活発でした。
その時農林水産大臣を務めていた石破茂氏は、閣僚でありながらも「麻生降ろし」の波に乗ります。
- 首相の退陣要求
- 自由民主党両院議員総会開催を要求する署名に参加
- 「後任は麻生さんが指名すべきだと、私は思うわけです」との発言
以上のような行動や発言が、麻生太郎氏への裏切り行為とされています。
しかし、この石破茂氏の過去の行動が、今回の総裁選へも影響を及ぼすかもしれないのです。
「来年に参院選、地方選を抱えておりますが、『選挙の顔』としてどちらを選ぶか、よう考えてみてください。どちらの顔が戦いやすい顔か。暗ーい感じの顔ですか。答えははっきりしているんじゃないかと…」
9月4日、福岡市内での党会合で、こんな“麻生節”が炸裂した。「暗い顔」が石破氏を指すのは明らかだ。容姿に言及することへの賛否はあるだろうが、麻生氏の石破氏批判はこれにとどまらない。石破氏が党内で隠然と批判を浴びる“過去”をチクリチクリと刺している。
引用:iZa
恨み節ともとれる麻生太郎氏の発言ですが、石破茂氏はこれを聞いて何を思うのでしょうか。
⑥連日のテレビ出演で、安倍晋三を批判!
長く続いた安倍政権。
支持率は決して高いとは言えませんでしたが、党内からは大きな反発の声は聞こえてきませんでした。
そんな中、安倍批判とも取れる発言を続けてきたのが石破茂氏です。
安倍晋三首相が「責任は私にある」と発言したことに関し、「国民の心に響くことが大事だ」とくぎを刺し、「ほころびが出始めると瓦解(がかい)していく政府のあり方は、与党の中から直さなければいけない」と危機感を示した。
引用:西日本新聞
さらに、石破茂氏の安倍晋三氏への苦言とも取れる発言は、
- 森友問題
- 加計学園問題
- 自衛隊日報問題
にも及んでいます。
下は加計学園問題に対する石破茂氏の発言です。
さっき立憲民主党の方が言っていたように、それは政府与党の責任だという話になってしまうわけですよね。我々与党側としては仮に不正な、少なくとも法に照らして適正ではない、そういうことを庇っているって思われたらば、それは我々自民党の名誉に関わることですからね。
このように新聞やテレビ・ラジオに連日出演し、安倍政権そして自民党を批判するような発言をしたのです。
これはまさに安倍政権にとって仲間からの奇襲、「後ろから鉄砲」と言った状況でした。
先程もご紹介したように、石破茂氏は安倍晋三首相を批判する目的で、このような発言をしているのではないでしょう。
しかし、他の自民党議員が迎合の態度を取る中では、悪目立ちしてしまったようです。
石破茂の裏切り行為まとめ
以上が、「石破茂は人望なさすぎの裏切り者?これまでの裏切り行為で「後ろから鉄砲」の声も!」でした。
世論調査などでは評判が良い石破茂氏ですが、
- 自身の所属する政党に対する厳しい発言
- 現在までの政党変遷
により、自民党内で「石破茂氏はここぞという苦しい時に裏切る」というレッテルが貼られてしまったようですね。